2015年5月11日月曜日

150511 キャベツの千切り

日本の木造文化(技術)は、ほぼ完成されていると思います。

多くの先人たちが長い歴史の中で考え、創意工夫をして建てて、ダメだったものは壊れて無くなって、というプロセスを経ているのですから当然です。

ほぼと書いたのは、一部集成材などのテクニカルな技術が最近は見られるからなのですが、そののような事を除いて、日本の木造文化(技術)にはもう進歩はないのではないかと思います。

進歩はないだろうと書くと一見ネガティブに感じるかもしれませんが、そういう事ではなく、それだけ完成されているという事です。

今まで木造建築を勉強して、みて回ってきた僕が、自分の中では新しいアイデアとして「こんな風にしたらどうか?」と考えた事は、結局全てどこかにありました。

確かに20年そこそこの僕が、千年を超える先人たちの知恵を越えられるはずがありません。



今計画しているプランで、「こんな風にしたいのだけれど、どうしたらいいのか?」と最近考えていた事があります。

知り合いの大工さんに聞いたりし、いつもそのことが頭から離れずにモヤモヤしていたのですが、先日道端でヒントになるような建物を見つけました。




どうなっているのかどうしても見たくて、家の方にお願いして中まで見せてもらい、参考にさせていただきました。

怪しい男に、いきなり建物を見せてくれと言われ見せてくれるのは、持ち主の方があの古い建物を建物の良さを理解し、誇りを持っているからでしょうか?

そうでなけば、とっとと壊して建て替えているはずです。

とにかく見せて頂き、また日本の木造文化(技術)はすばらしいと実感したわけです。



今の日本の庶民の木造建築は、例えて言うと、祖先が素晴らしい畑を残してくれているのに、そこで野菜を作らず、スーパーでどこの誰かも分からない野菜をわざわざ買っているようなもの、いや、素晴らしい日本刀でキャベツの千切りをしているようなものです。

以前、名護市庁舎を世界遺産にと書きましたが、和食がなっているのだから、日本の木造文化も世界遺産に申請しても良いと思います。

日本の木造文化(技術)を実際の工法としても見直し、庶民の木造建築に役立てていないのは、まったくもったいない話です。








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