大規模な建築物は、使用する電力も大きいので、必要によってキューピクルと呼ばれている高圧の受変電施設を設ける事があります。
よく外で見かける、フェンスで囲われた白っぽい大きさ3畳程(もっと大きいやつもありますが)の鉄の箱です。
今現場が動いている改修物件では、設備機器の入れ替えによるキューピクルの改修が必要になり、中に入っているトランス(変圧器)を取り替える事になりました。
新しい物と交換したのですが、そこで問題が発覚しました。
取り換えたトランス 「PCB混入の可能性あり」とのシールが張ってあります。 |
と言うのも、昔のトランスで使用されているオイルには、PCBと呼ばれるポリ塩化ビフェニルというダイオキシンのような毒素が含まれており、簡単には処分できないそうなのです。
聞いたところ、国の処分に対する方針もまだハッキリしておらず、今のところある処分施設も満杯状態。処分できない場合は、鉄の容器に密閉して各自で保存しておくしかないそうなのです。
アスベストと同じで、安くて使いやすいので昔の電気製品などにも多く使用されており、色々な建物が改修される時代に入った今からは、まだまだたくさんのPCBが出てくるそうなのです。
建物やインフラ施設など、今後数多く改修を日本中でしなければならない時代には入るのに、使われている材料に、やれPCBだアスベストだのと簡単に処分することができず、処分できたとしても莫大な費用がかかる厄介な物質が含まれているとなると、物理的にもコスト的にも日本(いや人類は)どうなってしまうのでしょうか?
考えただけでも恐ろしくなります。
秋ですね。
事務所の上の敷地に栗の木が生えており、秋になると傾斜なので上からたまに栗のイガが転がってきます。
見たとうり持つとトゲでかなり痛いのですが、放っておいてもいずれは土に還ります。
優しい顔して実は怖いPCBと真反対に位置するものです。