2015年8月19日水曜日

150819 山梨の理想の家のきまり16

子供の頃、友人Kの家に遊びに行くと、Kのお母さんがホットサンドを焼いてくれました。

これがとても美味しくて、たぶん僕が「美味しい美味しい」と言って食べていたのでしょう、Kのお母さんは、僕が行くといつもホットサンドを焼いてくれました。

そのおかげか僕はホットサンドが大好きで、食べるといつもKのお袋さんを思い出します。



そのお袋さんが数年前亡くなりました。

お葬式でKから聞いたのですが、遺骨の一部を隅田川に散いて欲しいという遺言だったそうなのです。

Kのお袋さんは東京大空襲で家族全員を亡くし、一人になってしまったそうで、そのつらい思いをずっと抱えていたのですね。

遺言通り、お袋さんを家族のもとに帰してあげたそうです。



僕にも戦争に行った親類はいましたが、直接話を聞いた事はありませんでした。

身近な人の戦争体験を聞いたのは、Kのお袋さんだけです。

そして「隅田川に流してほしい」と言う一言だけで、東京大空襲がどれだけ凄まじく、悲惨なものだったか想像できました。

近頃、戦争に関する事が多く語られています。先日行った広島もそうですが、戦争体験を見聞きした上で、想像力を働かせて我が事のように感じることが大切だと思います。

まあ何事でも、それが一番大切なのですけれど。



Kのお袋さんが作ってくれたものより美味しいホットサンドにいまだに巡り合っていません。そしてお袋さんが亡くなってから、僕はホットサンドを食べると戦争の事も考えるようになりました。



近年、そんな事を考えながら、家で好きなホットサンドを作りたいと思っていたのですが、僕の周りでは、フライパンで挟んでコンロにかける様なシンプルなプレートがなく、凸凸しい電気式のものしか売っていませんでした。

買うのを躊躇していたのですが、先日アウトドア用品で、イメージしていたシンプルなモノを見つけました。

即買いし、さっそく使っています。


今日のホットサンドの具はベーコンと卵とチーズ。ガソリンストーブは30年選手です。



アウトドア用品なので外でも使っているのですが、同じホットサンドを作るにしても外で作り、それを食べるのはとてもいい気分です。



こういったアウトドアな感じのキッチンスペース、しかも「さあやるぞ!」という気負った感じではなく「今日は外にしようか?」、のような気軽な感じのスペースがあるとすごくいいと思います。

もちろん本物のキッチンの隣に配置し、調味料とか、冷蔵庫とかすぐ取りに行けるようにして。

外流しが付いていて、魚をさばいたり、炭火の煙も気にならない。

そして夜の灯りは、もちろんガソリンランタン。

キャンプに行くときは、その道具をそのまま持って行けるような、アウトドア用品置き場を兼ねたりしているといいですね。



アウトドアキッチン

こんなスペースがあるプランを考えているだけでワクワクしてしまいます。



katadesign.org





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