2019年9月5日木曜日

190905 サウナのこと6

最近「サウナのこと」を書くと、ブログの閲覧者がいきなり増えることに気がつきました。

どうやら最近、巷ではサウナが流行っているそうですね。良いことです。

今後日本でも、自宅にサウナを持つ人が増えればいいですね。

さて、次回からの続きです。




ペレットに話を戻します。

暖房のエネルギーを得るため、僕の場合は地元の加工場でペレットを買います。

山梨には、いくつものペレット製造工場があり、地域の木材を使用してペレットを生産しています。

山が近い所に住む人は、ペレットに関して都会の人よりも地域ボーナスがあります。

うちの事務所の場合は、すぐ近くに加工・販売所があるので、さらに有利なのです。割増ボーナスを受け取らない理由はありませんよね!



僕が暖房のエネルギー得るために支払ったお金は、地元の加工場の利益の一部になり、行政に税金として支払われます。そして山の問題はそう簡単ではありませんが、地元の森の改善に少なからず良い影響を及ぼします。

つまりペレットを使うことは、複合的に地域社会に貢献することになるのです。

それに対して、暖房のためのエネルギー源を電気や灯油に求めた場合はどうでしょう?

確かに、地元の販売業者さんから灯油を買えば幾らかは地域でお金がまわります。実際、僕は友人が経営しているガソリンスタンドで灯油を買っています。

しかし、その先は大手電力会社だったり、大手石油会社だったり。さらにその先は、メジャー石油会社、そしてアラブの石油産油国の利益にたどり着くのです。

暖房をするために支払ったお金が、地域でまわり、それに伴って人の繋がりも深まるか?それともアラブの大富豪の自家用ジェットの一部になり、もしかしたら紛争の引き金にもなっているかもしれない、のか?どちらを選択すべきかは明らかですよね。

ペレットストーブを導入したおかげで、僕は「家の中にファイアープレイスがある心地よさ」と、「地域でお金を回すことにつながるバイオマスの可能性」をより深く考える様になったのです。



先ほど、「薪ストーブにしようか悩んだけれどペレットストーブにした」と書きました。ここで、これまでの話を踏まえた、ペレットと薪の比較をしてみたいと思います。

今までペレットと散々書いてきましたが、そもそもペレットをご存知無い方もいると思います。

ペレットとは、「木を砕いて圧縮して固めた、直径が5ミリくらいの円柱状の燃料」です。それが米袋のような袋に入って販売されています。

小さいので、ペレットストーブの中でも砂時計の様に自然に落ちて燃焼することができ、そのスピードを調節することで炎の大きさを調節することができます。

「ペレットストーブはFFファンヒータのようなもの」と書きましたが、その燃料の調節と送風の為に電気が必要です。

ペレットは風を送らないと燃えません。だから電気が無いと(基本的には)ペレットストーブは使えないのです。

対して薪ストーブは、煙突効果で空気を取り入れ燃焼するので、電力は必要ないのです。

しかし、その為に薪ストーブには煙突が必要です。薪ストーブは煙突があることによってその効果で空気を取り入れますが、ペレットストーブは煙突が無い代わりに、電気で風を取り入れて燃えているのです。



この2つを「製造」という点で比較すると、工場で加工しなければならないペレットより薪の方がシンプルです。

薪は山から木を伐って来さえすれば良いのですが、ペレットは木を細かく粉砕して押し固めなければならず、その為のエルギーが余計にかかります。

ちなみに、僕はペレットのツヤっとした表面を初めて見た時、「何か接着剤的な物を混ぜて固めているので、このようにツヤっとしている」と思いました。



砂時計のように、すり鉢状になった燃料タンクの中のペレット。ツヤっとしているのが分かりますか?



しかし、実際は木以外のものは何も入っていません。

元から木に含まれている糖質などの成分が、接着剤的な効果を果たすのだそうです。考えた人は素晴らしいですね。



製造過程でもエネルギーを使い、燃焼させるのにも電力が必要なペレットと、煙突さえ付けておけば自然に燃える薪。それだけで比較すれば薪の方に軍配が上がります。

しかし、そこに「煙突と乾燥」というさらなる条件が加わることで、その優位性が変わってくるのです。



次回に続きます。






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