「年をとると食べ物の好みが変わる」ってのはよくある話です。
僕も、子供の頃嫌いだったセロリとカブが今では大好きです。
建築素材でもあります。
ケヤキ。昔から大黒柱はケヤキ(もっと古い建物は栗が多い)と決まっているあのケヤキです。
若い頃は「ケヤキなんてくれても要らない」なんて思っていたのですが、最近はケヤキは結構好きになりました。
ケヤキは扱うのが大変な木材です。
伐採してから丸太のまま少なくとも10年は転がしておいて、それが過ぎたら挽いて、柱ならそこからさらに10年乾燥、それくらいしてやっと使うことができると言います。
さらに、それだけではダメで、大黒柱にヒビを発生させないためには、素性の良さを見極める目と、それを加工するテクニックが必要です。
素性の悪いケヤキの大黒柱など使えば、ヒビどころか家全体を歪ませてしまうと言います。
古い民家などで、尺角以上のケヤキ大黒柱にビビが入っていないなんて、それらをうまく乗り越えた本当に大変な苦労の賜物なのです。
そんな大変な素材であるケヤキですが、建築素材としての特徴はやはり、その色と木目にあります。
ケヤキとヒノキとウォールナット |
ヒノキの柱や、ウォールナット板ももちろん良い素材なのですが、ケヤキは、なんとも言えない存在感があって良いですね。
床板などだと、ともすれば古臭い印象を受けますが、こういったデザインされた感じなら良いんじゃないでしょうかね。
そして、扱いづらいケヤキなんて最近は殆ど使わないので、実はケヤキはあるところには結構眠っているのです。
床板にも良いんじゃないかな〜?
ケヤキ、今後もどんどん使っていこうと考えています。