でも、そうは言っても、ダイレクトに面戸板の部分に雨が到達しているのかな?
軒裏を実際に下から見上げながら考えたのですが、本当に真横からでも雨が降らない限りそれは無いのではないか?
何せ軒は3尺も出ているのですから!
色々考え、化粧垂木に付いた雨が風圧で面戸板まで運ばれて来るのではないか?という仮説にたどり着きました。
それなら、垂木に雨水が付かないようにすれば良いのです。
そこで、雨の多い地域の民家に見られるような、雨よけ板的な大きな鼻隠しを取り付ける事にしました。
垂木のせいは3.5寸です。それがスッポリ隠れるのに十分な大きさの5寸の鼻隠しを雨よけ板として取り付けました。
これなら雨を5寸分シャットアウトできるし、もちろん垂木に直接雨が付く事もありません。
これでもまだ同じ事が起きれば、いよいよ高知並みの雨の降りかたという事になります。
大工さんに綺麗に施工してもらいましたし、見た感じも、いつも書いている機能美という意味で、なかなか気に入っています。
果たして、この雨よけ板で今年の梅雨を乗り切れるのでしょうか?
ちょっと大雨が待ち遠しい今日この頃、いや、やはり大雨は降らないに越したことありません。
それにしても、やはり最後は昔ながらの知恵だなと思います。
今回の件に関しても、そういう事を考えない建築関係者だと、「じゃあコーキングしましょう」となると思うのです。
これって、まだ薬もワクチンもないコロナに対する対応に似ています。
人の力ではどうにもならない自然の猛威に対して、根本的な原理をよく考え、技術が発達していなかった頃の知恵から学ぶという事でしょうか。
まあ、今回の対策で大丈夫な確率は80パーセント位だと踏んでいるのですが、果たして結果はいかに?