最近、少し忙しくてブログを書く気になりませんでした。
前回の申請の話は、実はだいぶ前に書き始めたのですが、途中で手が止まってしまい、ずっと放っておいたものを、さっきやっとアップしたのです。
最近、事務所を改装しました。テーマは「裏と表」です。
今度「表」は紹介しようと思っていますが、それに伴って今事務所の棚卸し?をしています。
机の引き出しの中をガサゴソしていたら、昔現場で職人さんから貰った和釘と竹釘が出てきました。
和釘は昔の釘です。
よく「釘を一本も使っていない伝統建築物!」なんて言われますが、古建築でも、こういった和釘を使っています。
釘で留めたほうが合理的なら釘で留めるのです。肩の力が抜けていて、日本建築は本当に素晴らしいですね。
和釘は鋼で出来ています。これが刀を作る鋼と同じなのかよく判りませんが、とにかく現代の鉄釘とはちょっと違います。
竹釘は、檜皮葺き屋根を留めるのに使います。
職人さんがこの竹釘をたくさん口に含んで、マシンのように板を打ってゆく姿を見たときは衝撃的でした。
檜皮葺きは、少しずつ板をずらしながら板を重ねて留めてゆきます。
よく、檜皮葺きの屋根を持つお寺などに、その断面模型が置いてありますが、「こんなに重ねなくてもいいんじゃないの!」というくらい少しずつずらして葺いてあり
ます。
葺く板にも、もちろんこの竹釘にも工夫があって、ホント日本建築は素晴らしいなと改めて思います。
大掃除がきっかけで、日本建築の素晴らしさを再認識しました。