僕は、人に聞いたり、今だったらインスタで見たりして、興味を持ったモノや場所をすぐ確かめる習性があります。
昔師匠から言われて、そのように意識していたらそんなクセがついてしまいました。
本なんかもそうです。
学生時代、近代建築史の授業は面白かったのでサボらず出席していたのですが、よく先生から近代建築史がらみの本を勧められました。
もちろん全部読みましたけれど、その中で特に印象深かったのは「ギリシア神話」と、「挽歌」という小説です。
「ギリシア神話」の印象は、「史記」なんか読んでいてもそう思うのですが、「なんでもありなんだな」という事でしょうか。
「ギリシア神話」は人間の話ではありませんけれど、「なんでもありなんだな」に尽きます。
もう1つの「挽歌」は確か、落ち目の中年建築家が、若い女性と一緒にヨーロッパの建築を巡り、それらの建築を解説する。そんな内容の小説だったと思います。
学生時代その小説を読み「カッコイイ」と思って以来、僕の理想の建築家像は、その主人公になりました。
当然、近代建築史の勉強にも身が入り、結果的に建築に関する引き出しが増えた事は、実務で設計をする際にもアドバンテージになったのは言うまでもありません。
勉強だけでなく実践もしました。当時のガールフレンドとのデートは建築巡りが多く、彼女達は下手な建築学科の学生よりも建築巡りをしていたと思います。
近隣の建築を巡りきると、京都などにも脚を延ばしましたが、しかしそこは学生、しょっちゅう遠出もできないので、今度は住宅展示場巡りなんかもしていました。
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