前回のミニマニストは、ミニマルから来ているそうなので、リ、ミニマリストが正しい?表記です。訂正します。
ところで、現在進んでいる現場に階段が付きました。
階段は毎日使うものだし、歳をとってからの事故のリスクを減らす意味も考え、僕は、階段には細心の注意を払って設計します。
登りやすい階段にするのです。
階段の登りやすさは、蹴上と踏み面、そして幅で決まるのですが、よく言われる登りやすい階段の公式があります。
蹴上×2+踏み面=60㎝。
登りやすい階段にするためには、平面的にもスペースを必要とするので、登りやすい階段にする事でプランが成り立たなくなってしまう場合があります。
だから細心の注意を払うのはプランニングの段階、平面的に登りやすい階段の為にスペースを確保しておくのです。
この段階で階段の....... なんか紛らわしいですが、まあ大体どんなプランにも3尺角位の無駄なスペースがあるもので、そこをうまく階段スペースとして利用します。
今回の階段は、最初の数段はリビングから見え、広い踊り場があって、踊り場にあるデスクの天板は階段の段数と合わせ、当然デスクは使いやすい高さにしなければいけませんでした。
階高と蹴上、踏み面、段数そしてスタート位置など結構検討したのですが、今回の設計で一番苦労したのは階段だと言っても過言ではありません。
できた階段は地味に据わってはいますが、思い通り快心の出来です。
「階段というものはこういうものだ」と思って育ったこの家のお子さんが、将来友達の家に行って初めて「自分の家の階段の登りやすい」と意識してもらえれば、設計者冥利に尽きるというものです。