それでは、何故廊下の一部分にだけその跡が付いているのでしょう?
たぶん、当時こんな感じであったのだと思います。
親方:おー新入り!そろそろお前も天井貼ってみるか!?
新入り:ありがとうございまます!頑張ります!
(新入りは座敷の天井を貼ろうとする)
親方:バカヤロー!座敷なんか10年早い!そこの廊下を貼るんだ。手脂には注意するんだぞ。
こんな感じで、初めての天井板貼りを任された新入りクン。
最初のうちは注意していたのですが、途中でうっかりしてしまったのでしょう。
その後新入りクンは親方になり、苦い経験を糧に、いい天井を仕上げ続けたに違いありません。
古い建物なので、その方もとっくに引退しているはずですが.....
手の跡を残す事は、とても大切な事だと思います。
天井に残った跡は褒められたものではありませんが、それでも何も残さないよりは良いと思います。
時が過ぎれば全てが、良い思い出や、戒めとして、我々のプラスになると思うのです。
この天井を見て、やはり手の跡を残さねばと決意を新たにしました。