主に木造建築の外壁と屋根に設けられ、文字通り空気を通す役割を持たせた部分で、最近はもう常識となってきています。
一般的には、断熱性能向上の為だと思われているようですが、それは季節ごとの条件よって変わるので100パーセントそうとも言えません。
もう1つ、と言うより実のところメインの目的は、躯体内の湿気を外に逃がす為のものです。
これらの事は、季節やシーンごとに通気層がどんな役割を果たすのか、そして空気がどこから入って、どこにに抜けるのかをイメージしてみれば分かります。
うちの事務所では、壁下から入ってそのまま屋根上部に抜ける仕様にしているのですが、切妻の屋根の場合、一般的な通気棟金物は使用しません。
これはあくまでの僕個人の意見なのですが、水返しが何重になっているとしても、例えばバケツでそこに水を長時間かけても、絶対に中に水が入らないようなイメージはできないので、通気棟金物は信用していないのです。
繰り返しますが、自分でバケツで水をかけて実験してみたわけではないので、あくまでも個人の考えです。
でも、屋根上に隙間のない、ウチで採用している軒下に排気口を取る方法に比べれば、屋根上に隙間がある分、通気棟金物にする方がリスクは高いのは確実です。
ですから、ウチでは通気棟は使わず、軒下から排気する方法を採用しています。
軒裏が化粧でない場合は、有孔ボードを使います。
昔の家はよく部分的にこうなっていましたが、部分的に有孔ボードを使用するとカッコ悪いので、全面有孔にしています。
こうすると、全面ドットのような感じで全く気になりません。
昔からやっている、部分的に有孔ボードにしてきた職人さんだと、「変じゃないですか?」なんて言われますし、全面有孔ボードだと書いてあるのに、間違いだと思ってわざわざ昔のような部分的有孔ボードにしてくれる人もいます。
既成概念ってのは怖いものです。自分にも当てはまるのですけれどね。
今工事中の住宅は、軒裏は化粧なので野地板に排気スリットを設けました。
金属板屋根の場合、日光の熱によって暖められた空気が、上昇気流によって結構な流量で通気層内を流れます。
先日の晴れた日に排気スリットに手を当てたら、結構な空気の流れを感じました。
軒裏換気と、先ほどの棟換気金物と比べると、空気抵抗が大きいので効率は軒裏換気の方が落ちるのですが、これだけの流れがあれば先ほど書いた通気層の目的は十分果たせるます。
やはり、こうやって実体験したものでないと信用できないし、「その経験の積み重ねだな」
と改めて感じたのでした。
と改めて感じたのでした。
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